オークション分析レポートとは?

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オークション分析レポートとは?

オークション分析レポートは、Google広告で提供されているレポートの一つです。同じオークションに参加している他の広告主(競合他社)と比較して、自社の広告の掲載状況(どれくらいのシェアを占めているのか、どれくらいの割合で競合より上位に出ているのかなど)を把握することができます。

期間を分割することで競合他社の広告戦略を分析することもできます。競合他社の状況に応じて自社の広告戦略を改善し、より効果的な広告運用を行うために役立ちます。

オークション分析レポートの概要

Google広告では、広告を表示するたび(ゼロコンマ数秒の間に)に広告オークションが開催されます。オークション分析レポートでは、このオークションにおける自社の広告の掲載状況を、競合他社と比較して分析することができます。

具体的には、インプレッションシェアや上位掲載率などの指標を確認することができます。これらの指標を分析することで、競合他社と比較した自社の広告の優位性や改善点を把握することができます。

オークション分析レポートで確認できる指標

オークション分析レポートでは、いくつかの指標を確認することができます。主な指標としては、インプレッションシェア、重複率、優位表示シェア、上位掲載率、ページ上部表示率、ページ最上部表示率などがあります。

インプレッションシェア

インプレッションシェアは、実際の表示回数を、予想される表示回数の推定値で割った値になります。広告が表示される可能性は、現在の広告のターゲット設定、承認状況(商材などによって制限がかかるため)、入札金額、品質スコアに基づいて決まります。この指標が高いほど、多くのユーザーに自社の広告が表示されていることを示します。

重複率

重複率は、競合他社の広告と同時に表示された割合を示します。この指標が高いほど、競合他社と同じユーザーに広告が表示されていることを示します。どの広告(ドメイン単位)とオークションで競っているのかなどを把握することができいます。

優位表示シェア

優位表示シェアは、競合他社の広告よりも上位に表示された割合、あるいは自社広告のみが表示された割合を示します。この指標が高いほど、自社の広告が他社よりも上位、あるいは単独で広告が表示されていることを示します。

上位掲載率

自社広告以外にもインプレッションを獲得した広告主がいたオークションで、他社の広告が自社の広告より上位に掲載された割合を表します。

上部表示率

上位掲載率と混同しやすいですが、上部表示率は、自社の広告(表示している行によっては他の広告主様の広告)が検索結果ページの上位の広告が掲載される場所に表示された割合です。この指標が高いと上位に表示さている割合が高いことを示しています。上部の定義ですが、現在では検索結果がキーワードなどによって変わり、広告の表示も変化するため、厳密に何位以上が上部という定義はありません。Googleヘルプの言葉を引用すると上部とは「無料(オーガニック)検索結果の上」になります。

ページ最上部表示率

ページ最上部表示率は、検索結果ページの最上部に広告が表示された割合を示します。この指標が高いほど、ユーザーの目に触れやすく、クリックされる可能性が高くなります。

オークション分析レポートでわかること

オークション分析レポートを活用することで、競合他社の広告掲載状況、自社広告の掲載順位、広告戦略の改善点などを把握することができます。

競合他社の広告掲載状況

オークション分析レポートでは、競合他社のインプレッションシェアや上位掲載率などを確認することができます。これらの指標を分析することで、競合他社がどのような広告戦略をとっているのかを把握することができます。

例えば、季節性のある商品やサービスの場合、競合がどのタイミングで予算を増やしているかといった状況が分かります。推移を見るには月別に分割すると分かりやすいですが、細かく見る場合は週別に分割をして時系列でみると、どの企業(ドメイン)がどのタイミングでシェアを取っているのかが一目で分かるようになります。

自社広告の掲載順位

オークション分析レポートでは、自社広告の状況も把握することができます。上位掲載率やページ上部表示率などの指標を確認することで、自社の広告がどの程度目立つ位置に表示されているのかを把握することができます。また、競合他社と比較することで、自社の広告の掲載順位の改善点を見つけることができます。

チェックするタイミングとしては、思うようにコンバージョンが伸びない場合やコンバージョンが落ちてきた時で内部要因が可能性として低い場合に外部要因の分析で確認するタイミングがあります。

広告戦略の改善点

オークション分析レポートで得られた情報を基に、自社の広告戦略の改善点を見つけることができます。例えば、競合他社と比較してインプレッションシェアがある時期から下がった場合は、競合が予算を増やしてきた場合があります。その時に自社が取れる施策としては「予算を増額する」「許容CPAを上げる」「広告以外の内部施策を行い、コンバージョン率を上げる」などが考えらえます。

状況によってはキーワードの見直しも必要かもしれません。商材は状況に応じてどの施策が有効か変わってきますので、状況に応じて判断をしていきましょう。

オークション分析レポートの見方

オークション分析レポートは、Google広告の管理画面から確認することができます。レポートエディタを使用して分析を行うことができます。

Google広告管理画面での確認方法

Google広告の管理画面にログインし、「キャンペーン」または「広告グループ」のタブを選択します。次に、「オークション分析」をクリックすることで、オークション分析レポートを表示することができます。レポートの期間や指標などをカスタマイズすることで、必要な情報を得ることができます。

レポートエディタ

レポートエディタは、Google広告で提供されているレポート作成ツールです。オークション分析レポートを含む様々なレポートを、自由にカスタマイズして作成することができます。私はレポートエディタを使うことは滅多にないのですが、使いやすい人はこちらを使うのも良いでしょう。

著者・監修者

広告運用歴20年。小規模〜大規模アカウントまで幅広く経験。これまで30種以上の業種・100以上のアカウントに携わり、多くのアカウントの目標達成、広告パフォーマンス改善を実現。元Google広告トップコントリビューター。GoogleやAmazonに招待され渡米経験あり。書籍「なぜ、あなたのウェブには戦略がないのか?」「Amazon広告打ち手大全」。社会構想大学院大学 広報・情報学修士(専門職)

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