EC担当者の実務と知識がこれ1冊でしっかりわかる教科書(株式会社これから 著)

書籍紹介
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この書籍はEC担当者の実務と知識を網羅的に解説した実践的な書籍です。本のタイトルに「教科書」とあるように初心者にも分かりやすい内容になっています。

成長を続ける国内EC市場において、EC担当者が成果を上げるために必要な知識と実践的なノウハウを幅広く解説されています。

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国内EC市場の動向

最初に国内EC市場の動向として、市場規模の拡大やEC化率の現状、巣ごもり消費によるECの促進、そして今後の成長予測などが示されています。ECは既に生活の一部に浸透しています。

今後も高齢者層への浸透やECネイティブ世代の成長により、EC人口は増加すると予想されています。

EC事業者としては、より一層商品の魅力を伝え、購買者と繋がり、購入後の体験を発信することが重要になります。

EC担当者の基本的な仕事

EC担当者の基本的な仕事として、ECサイトの運営業務の流れ(商品企画、サイト構築、集客、受注、顧客対応、物流、分析・改善)が解説されています。ECサイトでの販売業務は実店舗と共通する部分が多いものの、顧客との主なやり取りがメールになるため、注文確認メール、入金確認メール、発送完了メールといった適切なメール対応が顧客満足度を高める上で重要です。

ECサイトの構築においては、売上を構成するアクセス数購入率平均客単価の3つの要素を意識し、まずはそれぞれ最低限の水準を目指すことが重要です。

サイトの強みと弱みを分析するSWOT分析や、ターゲット顧客を具体的に設定するペルソナ設定は、効果的な販売戦略を立てる上で不可欠です。

ユーザーが目的の商品を見つけやすいように、トップページから2クリック以内でアクセスできるサイトマップを作成し、カテゴリー設計や商品数の最適化を図る必要があります。ファーストビューやグローバルナビゲーション、検索機能の強化もユーザーエクスペリエンス向上と購入率アップに繋がります。

売れる商品ページを作成する

売れる商品ページを作成するためには、商品の魅力を最大限に引き出す商品写真が重要です。アングルを変えた複数枚の写真や、コーディネート例、細部のアップ写真などを掲載し、商品の仕様や質感を伝える工夫が必要です。

商品説明文では、商品の特徴やスペックだけでなく、使用することで得られる体験やメリットを具体的に示し、顧客の購買意欲を高めることが重要です。

ECサイトの決済方法

決済方法の多様化は顧客の利便性を高め、購入機会の損失を防ぎます。クレジットカード決済、コンビニ決済、代引き、キャリア決済、銀行振込、電子マネー決済、後払い決済、ID決済など、幅広い選択肢を提供することが望ましいです。

集客戦略

効果的な集客戦略として、SEO対策、SNS活用、ウェブ広告の展開が挙げられます。SEOでは、ロングテールキーワードを意識した内部対策が重要です。SNSでは、特にInstagramを活用し、アカウントの成長フェーズに合わせた施策を実行することで、売上に繋げることが期待できます。

ウェブ広告には、リスティング広告、ディスプレイ広告(リマーケティング広告を含む)、SNS広告、動画広告、アフィリエイト広告などがあり、ターゲット顧客や目的に合わせて適切な広告を選択し、効果測定と改善を繰り返すことが重要です。

購入率を向上させるためには、レコメンドツールの導入、サイト内検索の最適化、チャットボットによる顧客サポート、商品レビューの充実、特集ページの活用などが有効です。特に商品レビューは、見込み客の不安を解消し、購入を後押しする重要な要素となります。

注文から商品到着までのフルフィルメント業務

注文から商品到着までのフルフィルメント業務は、顧客体験に大きく影響します。

入荷管理、商品保管、受注処理、ピッキング、検品、梱包、発送といった一連の業務を効率的に行うことが重要です。出荷件数が増加した場合は、外部委託も視野に入れた方が良いでしょう。配送業者の選定や送料設定、丁寧な梱包、同梱物の工夫なども顧客満足度を高めるポイントになります。

リピーターの存在

リピーターの存在は、ECサイトの安定成長に不可欠です。顧客データを分析し、会員ランク制度の導入、F2転換率の向上、メールマガジンやLINE公式アカウント、モバイルアプリを活用したコミュニケーション、同梱物の工夫、DMやカタログの送付など、様々な施策を組み合わせることで、顧客との関係性を強化し、リピート購入を促進することができます。

ECモールへの出店

ECモールへの出店は、新たな顧客層へのリーチを可能にする有効な手段です。Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングといった主要モールの特徴を理解し、それぞれのモールに合わせた商品登録、ページ作成、広告戦略を展開することが重要です。

ECサイト運営における法規制やチェック項目

その他にもこの書籍には書かれており、ECサイト運営における法規制(特定商取引法、景品表示法、薬機法、健康増進法)や、サイトオープン前のチェック項目などが解説されています。

まとめ

まとめるとこの書籍で抑えておきたいポイントは以下になります。網羅性を重視した書籍だと感じました。各分野の深い部分、専門的な部分は各分野の専門書籍で覚えるのが良いでしょう。この書籍では体系的に学ぶために活用できる書籍と感じました。

  • EC担当者は、常に変化するEC市場の動向を理解し、最新の知識をアップデートし続ける必要がある。
  • ECサイトの運営は、多岐にわたる業務を体系的に理解し、実践していくことが重要である。
  • 売上を向上させるためには、集客、購入率向上、リピーター育成の各施策をバランス良く実施する必要がある。
  • 顧客視点を持つこと。ユーザーにとって快適で魅力的なECサイト体験を提供することが、顧客満足度と売上向上に繋がる。
  • 自社ECサイトの強みを理解し、競合との差別化を図りながら、独自の価値を提供していくことが重要。
  • ウェブ広告やSNS、ECモールといった多様なチャネルを積極的に活用し、効果的な集客と販売促進を行う。
  • 法規制を遵守し、顧客に安心・安全な取引を提供することで、信頼関係を構築することが大切である。

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著者・監修者

広告運用歴20年。小規模〜大規模アカウントまで幅広く経験。これまで30種以上の業種・100以上のアカウントに携わり、多くのアカウントの目標達成、広告パフォーマンス改善を実現。元Google広告トップコントリビューター。GoogleやAmazonに招待され渡米経験あり。書籍「なぜ、あなたのウェブには戦略がないのか?」「Amazon広告打ち手大全」。社会構想大学院大学 広報・情報学修士(専門職)

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